卵のなんでもQ&A

卵は毎日の食卓の中で、ありとあらゆる料理に活用されていますが、その卵について案外知らないことが多いものです。皆様からもお電話やお葉書などで、かなりのご質問をいただきました。それらのご質問の中から皆様が日頃不思議に思っていたり、質問が多かったものをお答え致します。奥様方の毎日の卵料理にご活用していただけると思います。

産み立ての新鮮の卵は、殻の表面部分がザラザラとしています。これはクチクラと言われる膜が覆われているためです。これは、卵殻の外側を多うタンパク質と少量の糖質から出来ています。
しかし、最近の卵はお客様のお手元に届くまでに、はがれてしまう場合が多いようです。現在では衛生面を考慮して、卵を洗浄したりするからです。ですから最近ではこの卵の表面のザラザラでだけで新鮮かどうかを判断するのは難しいでしょう。卵を買うときにはもちろん産卵日などをチェックするのはもちろん、店頭の涼しい所に置かれているかとか、売り場が清潔かどうかきちんと気配りがされていればOKです。卵の鮮度が一番左右されるのは温度です。あまりお店の出入り口などに置かれているのは温度も高めになり傷みも早くなるということです。
とにかく卵表面は白玉の時はなめらかで光沢があり、表面があまり汚れていないものを選びましょう。割ったときの見分け方としては、黄身がぷりっとしていてこんもり盛り上がり、白身部分は厚みがあって白濁(新鮮な卵の卵白は、炭酸ガスを含んでいるために少し白く濁っているように見えます。)していることです。また割った時に殻から離れにくい方が新鮮です。

購入してから室温(15℃)で保存した場合、3週間ぐらいは大丈夫です。
しかし、もちろん卵は生ものですから、時間がたてば次第に鮮度は落ちていきます。冷蔵庫(5℃)に入れればさらに長持ちします。

卵はよく見ると尖っている方と、丸い方があります。冷蔵庫の卵ポケットにしまう場合丸い方を上にして保存しましょう。卵の丸い方には気室があり、そこは細菌が繁殖しやすいのでそこから卵黄部を近づけない様にするのと同時に、丸い方を上にすることで卵黄が中心にきて安定するために長持ちするのです。
  また丸い方より尖った方が卵殻が厚く、強度があるので壊れやすい卵を守ることが出来ます。お店でもこのように尖った方が下(丸い方が上)に並べてある理由がココにあるのです。

卵を割ると必ず、黄身部分に白いひも状のものが付いていますが、これは「カラザ」と呼ばれるものです。「カラザ」は卵黄を卵の真ん中につり下げるハンモックの役目をしています。
ですから卵の尖った方に1本と丸い方に2本ねじれて付いていて卵黄をしっかり守っていいるのです。よく、取り除いて食べる人も多いと思いますが、良質なタンパク質で出来ていますので食べても栄養になるだけで何の差し支えもありません。

ちょっと気持ちが悪いのですが・・・と良くあるご質問です。この血斑は鶏の病気や特殊原料の給与によってのものではなく、全くの正常な鶏が生む卵で見られる現象なのです。通常スーパーなどで売られている無精卵の卵の場合、卵が形成されるときに、何らかの一時的なストレス(大きな音など、鶏が驚くようなこと)が鶏に加わった時などに起こる現象です。
これは卵巣、あるいは卵管などの毛細血管が破壊され、そこから血液が卵黄膜に付着したりするものです。また遺伝的なものが強いために育種から減らす努力はされています。食べても何の問題も無いのですが、どうしても気持ち悪がられるために商品価値としては下がってしまいますね。
また肉斑も同じように、食べても人体に害はありません。これは、卵管色素のプロトポルフィンによるもので、赤玉鶏特有の現象でもあります。肉斑は殻の色と同じになり、また、赤玉の方に肉斑の発生率が高いため(多い品種で3割も発生することもある)赤玉卵の方でよく見かけます。白玉では肉斑の色も白色なので目立ちにくく、2%程度の発生率のために肉斑が入っていても気が付かないことがあります。

卵を割ったときに2つとか3つ黄身が入っていてびっくりする事があります。これは人間にも双子、三つ子とあるように不思議な事ではありません。これは2個又は3個の成熟した卵胞(卵黄)が同時に排卵されたり、先に排卵された卵胞がまだ、鶏の卵管の上部にある時に、再び排卵され、複数の卵胞が輸卵管を通っていく時に、卵白分泌部から分泌された卵白に包まれてしまい、そのまま一つの卵殻で産卵されたものなのです。この現象はまだ産卵を始めた若い鶏に多く、人間で言えば女性の生理不順と考えれば判りやすいでしょう。
若い鶏はまだ産卵期間が成熟していない事が多く、産卵リズムやホルモンバランスが不安定であるのでそのような事が起きるのです。初産後2ヶ月程度たつとそれらの期間も安定してくるので二黄卵を生むことが無くなってきます。
しかし、これらの複黄卵の出生は遺伝する事が多く、遺伝率は約40%ぐらいあると言われています。もちろん、食べる事になんら問題もありません。

卵の重量によって、農林水産省が定めた選別するための取引規格です。
卵の価格決定や私たちが卵を買う時の選別の基準を目的としています。
L玉は重量64~70g未満M玉は58~64gというように定められていますが、実際は卵の重量に関わらす、卵黄の大きさはほとんど同じなのです。
ですから大きな卵は卵白が多く、小さいものは少ないということなので、料理や好みに合わせて購入しましょう。

スーパーで売られているそのほとんどが無精卵です。鶏は交尾をしなくても25時間に1個の割合で卵を産んでいくのです。
交尾をして生まれたものは「有精卵」となります。卵を次々と産んでいくメカニズムはメスの鶏の排卵のようなものなのです。

卵には7,000から17,000個も小さな穴(気孔)があり、酸素を取り入れています。それは、卵黄の表面にある1~2mmの白い小さな丸い部分が卵の胚なのですが、卵内部で発生した炭酸ガスを排出しています。
そして胚はその呼吸に必要な酸素を取り入れ、ガス交換をしているのです。このことを卵が呼吸しているというように呼んでいます。

カラ(卵殻)と、クチクラ(殻の表面を覆っているザラザラした膜層)には、先にも述べたように「プロトポルフィン」という蛍光色素が含まれていますが、この含有量によって卵の殻の色が違ってきます。鶏の色素(鶏の品種)の沈着量により、決まるので、茶色の鶏の多くは赤玉を産卵することになります。
しかしながら鶏の羽の色とは実は無関係なので、茶色い羽の鶏でも白玉を生む鶏もあるのです。卵の殻の色は鶏の持つ「プロトポルフィン」に決定づけされます。

卵の特性は大きく分けて3つあります!卵料理や加工品はその3つの特性を利用して作られているのです。
これを「三大特性」と言っていますが、それは、「凝固性」と「気泡性」と「乳化性」です。ゆで卵や卵焼きは熱を加えると固まりますがこれは「凝固性」の性質です。二つ目の「気泡性」は特に卵白をよく混ぜるとたくさんの泡ができ、クリーム状になりますが、これはメレンゲやケーキ作りに利用されています。三つ目の「乳化性は」互いに混ざり合わない液体を一方に分散されることを言います。
卵黄は、卵白の乳化力の4倍あると言われており、マヨネーズやアイスクリームにはなくてはならないモノなのです。

ゆで卵を上手につくる基本は5つあります。これらを注意してつくれば、あなたはゆで卵名人に!

(1) 急激な温度変化は殻を割れさせる事につながります。冷蔵庫から出したばかりの冷たい卵を火にかかった鍋にスグ入れてしまわないでください。必ず室温に戻してからにします。急いでいる時は、一度水に浸して水温ぐらいにしてから、お鍋に入れましょう。
(2) 卵は水から入れ、お鍋の水は卵がスッポリとかぶるくらい入れます。早く沸騰させようと少しの水では、卵は割れてしまいます。また茹でる時に、小さじ1程度の塩か、お酢を少々を入れてあげると、もし、卵が割れても、白身が流れ出るのを防いでくれます。
(3) 卵を入れたら知らんぷりせず、時々箸でかき混ぜてあげましょう。黄身の片寄りが防げ真ん中になるので、きれいな仕上がりになるのです。
(4) 沸騰したら、火を弱め、ぐらぐらと卵が揺れる程度の中火で、茹ですぎに注意しながら時間に注意します。
●ちょっと温泉卵のような美味しさが味わえる白身もやわらかで黄身はとろっとしたやわらかなたまごなら、沸騰後約3分
●みんな大好き半熟卵なら沸騰してから約5分
●黄身も白身もしっかり固まったたまごなら沸騰後約8分が目安です
(5) ゆで上がったら、即、水にいれて冷やしてあげます。食べたときに黄身の表面が緑や黒っぽくなりのを防ぎます。

実はこのうすく白い色に濁っているのは、新鮮な産み立ての卵の大きな証拠でもあります!産み立ての卵の場合、卵白に「炭酸ガス」がたっぷり含んでいるため、白く濁って見えるのです。やがてこの炭酸ガスは卵白を通り抜け、次第に殻の表面の小さな穴(気孔)から抜け出ていくのです。当然、卵の出荷や流通過程でこの炭酸ガスは有効ですので、倉庫などに炭酸ガスを満たしておくといった方式をとっているところさえあります。

産卵の時の汚れなどが消費者が嫌がることが多いために、現在の卵はそのほとんどが洗卵機などで洗ってから出荷しています。それでも汚れを気にして洗う方がいますが、全くその必要はないのです。先にも述べたように新鮮卵の表面には「クチクラ」というザラザラと感じる薄い、膜でおおわれており、微生物や細菌が侵入するのを防いでくれているのです。
クチクラまで洗い流したり、適当に水に濡らしたような洗い方ではよけいに表面の部分的な汚れが広がったりしてしまうのでよくありません。気になる汚れがあったら、軽くふき取る程度にしましょう。洗わない方が鮮度が保てるのです。

現在はたまごの賞味期限表示は食品衛生法により義務づけられていますので、表示のないたまごはありません。
その賞味期間とは「生」(なま)で食べられる期間の事です。ですから賞味期間を多少過ぎていても、加熱処理したものであれば充分食べることができます。ただし、保存方法は「冷蔵庫(10℃以下)で保存して下さい」というように明記してありますので、特に夏場などには常温保存ではなく、買ったら冷蔵庫に保存することが大切です。

何となく不思議に思うかもしれませんが生卵の方が断然日持ちします。それは生たまごは生きているからなのです!
人間が呼吸しているように、たまごは卵殻(殻部分)には、気孔があり、これは7,000~17,000個もの小さな穴が開いています。この気孔でたまごの胚の呼吸(卵黄の表面にある1~2mm程度の白い小さな丸い部分)に必要な酸素を随時取り入れているのです。
そして内部で発生した炭酸ガスを排泄し、いわゆる呼吸である「ガス交換」が行われているのです。これに比べゆで卵や味付けたまごは5日~7日程度ですし、これ以降過ぎたものを食べるのはよくありません。

たまごの規格は「農林水産省」が制定した「鶏卵の取引規格」に基づいてスーパーなどのラベル表示がなされています。これは卵重(パックの中の鶏卵1個の重量)により6段階に分かれています。ラベルの色や基準は次のようになっています。

区分 ラベル色 基準
LL パック中の鶏卵1個の重量が70g以上、76g未満であるもの
L オレンジ パック中の鶏卵1個の重量が64g以上、70g未満であるもの
M パック中の鶏卵1個の重量が58g以上、64g未満であるもの
MS パック中の鶏卵1個の重量が52g以上、58g未満であるもの
S ピンク パック中の鶏卵1個の重量が46g以上、52g未満であるもの
SS 茶色 パック中の鶏卵1個の重量が40g以上、46g未満であるもの

  たまごの大きさは季節や鶏の種類などによっても異なりますが、実は鶏の年齢によるところが大きいようです。産み始めの若い鶏は小さなたまごを生み、産卵期間がの終わり頃の鶏は大きめのたまごを生みやすいのです。
ところが私たちが実際たまごを使う場合たまご自体の大きさと卵黄の大きさを気にするものですが、たまごが大きくても小さくても黄身の大きさ・重量はほとんど変わらないのです!
ですから、お料理によって、たとえば、卵白や卵焼きなどにする場合は大きいサイズを、卵黄ばかりを使うときは、小さいサイズを選べば、無駄が少なくてすみます。

そういえば鶏は朝たまごが生まれることは当たり前のようになっていますが、夜には生まないのはなぜなのでしょう。それは、鶏の産卵には、光(光線)が大きな役割を果たしています。
「卵胞刺激ホルモン」や「黄体形成ホルモン」といわれる性腺刺激ホルモンが、実は光線の刺激により、分泌が促進されるわけです。ですから光線のない夜間にはたまごをうまないということになります。最近では「ウインドレス鶏舎」といい、完全なコンピュータ制御により、光線もコントロールすることにより、いっせいにほぼ同時間帯にたまごを生ませることができるのです。
ただし、約25時間に1個のたまごしか生みませんので、その日に採取できるたまごの数=鶏の数ということになります。

先にも述べたように鶏は交尾をしなくても約25時間に1個ずつたまごを生んでいくのですが、もし、交尾していれば「有精卵」でそのまま育てれば、ヒヨコが生まれますし、交尾なく生まれるたまごは「無精卵」となります。
スーパーなどで販売されているものはそのほとんどが「無精卵」となります。この無精卵を生む鶏は交尾なく一羽ずつ「ケージ」といわれる仕切られたカゴのようなもので飼われ、毎日無精卵を生んでいるわけです。その交尾なくして生まれる無精卵は、人間でいえば排卵のようなものと考えれば、判りやすいでしょうか。

黄身の色が黄色い濃い色だととても美味しそうに見えます。
しかし、黄身色が多少違うからと栄養価に何の変化はありません。
この黄身色は鶏の食べる飼料によるものです。この濃淡はとうもろこしや、乾燥アルファルファなどの素材の配合率によって違いが出てきます。食欲のそそる濃い黄色にするために、よく配合されているものは、黄色とうもろこし、アルファルファ、にんじん、パプリカ(トウガラシやピーマンの仲間で現在サラダなどに人気の野菜です)などがあります。
また色が濃いから新鮮という捉え方も間違いです。黄身色は鶏の飼料によって左右されるものなのです。